便秘と腸閉塞!【症状の違いと見分けるポイントとは?】
- 2016.05.30
- 病院・検査にまつわるコラム
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お腹が苦しくなって吐き気をもよおすのは、便秘の症状だけではありません。
実は、便秘は腸閉塞の症状は良く似ているため、見分けがつかずにその症状に合わない対処法をしている可能性があります。
では、見分けるにはどうしたらよいのでしょうか。
腸閉塞ってどんな症状?
腸閉塞とは、腸に食べ物は詰まって動かない状態のことです。
本来なら必要な栄養分は吸収して余分なものは尿や便として排出されますがそれがしっかりと行われずに腸にとどまってしまっているので、食べ物を食べたらその分体内に溜まってしまうため非常に苦しい状態になります。
ひどくなるとねじれや脱腸を起こして手術をする必要があり、大腸がんなどの原因にもなりますので早期発見が重要となります。
稀に便によって腸閉塞を起こす人もいます。
腸閉塞と便秘の違いとは?
なぜ、見極めるのが大変かと言えば、どちらの病気も症状が非常に良く似ているからです。たとえば、お腹が張っているような膨満感や腹痛、吐き気、嘔吐などの症状が共通しています。
しかし、その中でも最も大きな違いは痛みの度合いです。
便秘で腹痛が起こったとしても、膨満感や吐き気がひどくても立っていられなくなる位つらい腹痛が起こることはほとんどないと思われます。
しかし、腸閉塞の場合は顔面が蒼白になり、立っているのがつらいくらいの腹痛や嘔吐などの症状が起こるとされていて、日常生活を送るのに支障が出るほどの痛みになるといわれています。
それだけ強い痛みや症状が出る場合には、正確に診断してもらうためにも早めに専門医のもとに足を運ぶようにしましょう。
うまく見分けるには?
普段から便秘の症状を起こしている人であっても、なかなか立っていいられないほどの痛みを抱えている人は少ないかと思われます。
そのため、腹痛の種類でどちらの病気か見極めるのが良いといえます。
しかし、それでも不安という場合にはおかしいなと思ったらすぐに医療機関に受診するのが良いでしょう。
油汗をかくような痛みが出ている場合には、別の病気を発症している可能性もありますので、早めに診てもらうことが大切になってきます。
腸閉塞の場合、滅多に手術を行うことは少ないとされていますが、何度も同じ症状を繰り返す場合には腸を元に戻す手術が行われることもあります。
便秘なのかそうでないのかわからないと、なかなか医療機関で検査をするのには抵抗があるとは思われますが、重症化してからだとさらに治療が大変になりますので、異変に気づいたら早めに検査を受けるようにするのが望ましいでしょう。