成分からみる下痢にならない便秘薬の選び方
- 2016.05.01
- 便秘薬の選び方や使い方
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女性の月経周期や妊娠に関与している黄体ホルモンのprogesteroneは、子宮と共に大腸の働きも抑制して、さらに水分も吸収してしまいます。
これは、お腹の中にいる赤ちゃんに送る栄養素や胎内の羊水として使用するためですが、同時に便秘を引き起こす原因となります。
大腸のらせん運動が阻害されるうえに、腸内の便を軟らかくして排出しやすくするという機能が損なわれていますからです。
女性が便秘になりやすい理由
さらに女性は骨盤が広いために、腸の形が変化しやすいという特徴があります。
腸の形が変わりやすいということも便秘を引き起こす原因となるので、男性と比較すると発症率は高くなっています。
本来であれば輩出すべき物質が残存している状態ということで、身体中の様々な部分に不調が発生しやすくなります。
便秘薬の危険性
なお、女性は筋力が弱いので、硬くなった便を自力で排出するのは簡単ではありません。
このために、つい便秘薬に頼りがちとなるのですが、どれを選んでも良いというわけではありません。
それは、便秘を改善したことにより通常の状態になるのではなく、下痢を引き起こす危険があるからです。
大腸を刺激する便秘薬
便秘薬には、様々なタイプのものが販売されています。
まず最も一般的なのが、大腸を刺激して排便を促すというタイプの便秘薬です。
このタイプは、長期間使用すると腸が黒ずんで動きが悪くなったり、便秘薬なしでは排便できなくなるなど依存性が強いということが特徴です。
anthraquinone系とdiphenylmethane系とがあり、前者はアロエやダイオウエキス、後者はカスカラやカサントラノールなどがあります。
小腸を刺激する便秘薬
次に、大腸ではなく小腸に刺激を加えて排便を促すという下剤も広く知られています。
このタイプは、大腸を刺激する便秘薬と比較すると副作用が少ないということが特徴です。
副作用は、おう吐や腹痛、発疹などが報告されており、下痢にならないタイプです。
この小腸を刺激する便秘薬の主な成分は、ひまし油です。
水分調整する便秘薬
さらに、これよりも下痢にならないのが、便に作用して水分が腸壁に吸収されるのを抑制して、柔らかい便にして排出するのを促進するという便秘薬です。
このタイプは、長期間使用しても副作用が少ないので、赤ちゃんの便秘の改善にも使用されるほどです。
成分は、酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウムなどです。
なお、下痢にならないですが、塩分が主成分なので腎臓がよくない人が使用する時には十分な注意が必要となります。