便秘に真剣に悩み始めたのは、最初の子供を妊娠中からです。
妊娠して専業主婦になったので、運動もそれほどせず、食事も残り物や炭水化物ばかりでした。
しかも、妊婦はホルモンの影響で便秘になりやすいそうですし、産後も持病の痔が悪化してますます便を出すのが怖くなり、便秘が深刻化していきました。

３年ほど前、便が２週間ほど出なかった事があります。
途中で下剤を何度も飲みましたが、かすかな便意はあるものの入り口で詰まって出し切れず、とうとう２週間までになってしまいました。
もうそこまでくると、口から便が出るんじゃないかというくらいに苦しくて。熱が出て寒気がして、ずっと横になっていました。
でも、便を出さないことにはこの症状は治まらないという自覚はあったので、覚悟を決めました。
まず、市販のグリセリン浣腸を買ってきて試してみました。結果は失敗。とても激しい便意がすぐ来たのですが、大きな硬い便の横を滑り出る感じで浣腸液が出てきてしまい、苦しい思いをするだけでした。
結局、何度も何度も頑張ってきばり続けました。あまりにもきばり過ぎて出血までしましたが、なかなか出てきません。肛門の出口よりも大きい便が、出そうになっては引っ込んでを繰り返している感じでした。
３０分ほど頑張った頃でしょうか、ふとお医者さんがおなかを触って便があるかどうか確認する姿を思い出して、おなかを触ってみました。すると、確かに硬い何かがおなかの脂肪の向こうにかすかに感じられました。
私はその硬い何かを下奥に押し出すようにぎゅうーっと押しながら、必死で何度もきばってみました。すると、ごとん！ととても硬いものが便器に落ちる音がして、見たらさっきまでどうしても出てこなかった便が出てきていました。まじめな話、コーヒーのロング缶みたいな形状でした。
あの日の事は子供の出産と同様、一生忘れません。

食習慣を改善することでかなり便秘が解消しました。
まず、メインであった炭水化物の摂取を半分以下にし、その分野菜や植物性たんぱく質を積極的に取るようにしました。
ぬか漬けを自分でつけるようにし、おかずの一品として大量に食べるようにすると、すごく効果的でした。ぬか漬けに含まれる植物性タンパク質が私の体質にあって、便秘解消に役立ったのかもしれません。
そして、空腹を確実に感じている時のみご飯を食べるように気を付けました。
おなかが空いてないのに食事の時間だから、と食べていると、空腹をずーっと感じなくなり、結果便の出が悪いような気がします。
逆に、空腹を確実に感じてからご飯を食べると、その刺激で食後はよく便が出るような気がします。

便秘に関して、毎日出ないと異常、決まった時間に出ないとおかしい、とかなり神経質になる方もいます。
でも、これから死ぬまでお世話になることですので、お通じに関してはゆるーくながーく便秘にいいことを継続していくことが大事だと思います。
私の場合は、食生活の改善がかなり効果があったのですが、効果のあるなしは人によって違うと思いますので、自分の体質やライフスタイルにあった改善方法をぜひ見つけていってほしいと思います。
そして、本当に悩んでいて必要と感じたならば、お医者さんに行くという選択肢もぜひ考えていただきたいと思います。実際、恥ずかしいからと病院に行かなくて、便秘→腸閉塞になって、自宅のトイレで死亡した女性もいます。